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授業の質を高める

水戸教育事務所の計画訪問が終わりました。おいでになった三人の指導主事よりたくさんのお褒めの言葉をいただきました。これ偏に先生方の日頃からの熱意ある職務への取組の成果であるとうれしく思います。
さて,2,3,4時間目に全学級の授業参観をさせてもらいました。いい授業が行われているな,と感心することしきりでした。一斉指導においては児童の集中度が,グループ活動においては児童の協力度が問われます。いずれも良かったと思います。
さて,本校の学校研究のテーマの中に,「質の高い授業の展開」という言葉があります。
授業の質を今一歩向上させるために,見直してほしい点をいくつか述べてみます。

(1) 授業成立の基本的条件 -児童一人一人の目をしっかりと見る-
後を向いている児童,下を向いている児童,ノートをとっている児童,バラバラな状態なのに授業を進めてはいけません。学習習慣をきっちりとつけながら,集中度の高い授業を目指したいものです。
授業成立の基本的条件とはどんなことでしょう。
心に浮かぶままに書き出してみると・・・
① きれいな黒板,机の整列,教科書ノート鉛筆の用意
② 姿勢を正させ,教師の方をきちんと向かせる。
  (児童が聞きたくなるような話をすることが大事)
③ 一人一人の目を順にしっかりと見,全体を掌握しながら話をする。
④ 抑揚を付け,はっきりとした発音で,声にメリハリを付け,児童の心にしみ込むように話す。
⑤ 必要以上に話さない。ダラダラ,べらべらはだめ。
⑥ 始め,終わりの指示を明確に出す。聞くときは全員が聞く,書くときは全員が書く。
⑦ 板書するときは,児童の顔をしっかり見,児童の状況を把握しながら丁寧に書く。
⑧ 個への対応は,全体への活動の指示をしてから行う。

(2) めあてを明確にもたせるために -教師自らが明確なねらいを設定する-
教師がもつものが「ねらい(目標)」,児童が心に湧かせるものが「めあて」です。
学習指導の分科会では,「めあてを明確にする手だて」について協議が行われました。深まりのある内容だったなと思います。はじめにY先生より,算数科における実践をもとに5つの手だてについての提案がありました。
①導入時に具体物を用いて課題を捉え易くする工夫  
②授業のねらいを明確にし「○○しよう」といった児童の行動を促す表現を用いた工夫 
③振り返りカードを活用して,授業の反省から次時のめあてを児童が自ら生み出す工夫 
④練習問題は難易度により自転車問題・自動車問題・新幹線問題の三種類を用意し,児童に選択,挑戦させ,満足感をもたせることによる意欲向上からめあてをもたせる工夫
⑤座席表を補助簿として活用し,個々の状況を書き入れ,蓄積・分析しての児童への支援の工夫
これらの工夫を聞きながら,めあてを明確にするには授業全体の見直しが必要であることをあらためて感じるとともに,教師自らが授業のねらいを明確にもつことの重要性を痛感しました。

(3) 教師の話二割ダウンによる児童の活動二割アップ
O指導主事からのこの助言は,「質の高い授業の展開」のために極めて重要であると思います。
「教師の話二割ダウン」のためには話す内容の整理,精選が必要でしょう。特に心がけたいことは,授業開始から課題把握(めあての明確化)までの時間をいかに短縮させるかでしょう。授業開始の時刻になっても授業の用意ができていない児童がいたり,授業への気持ちの切り替えができない児童がいるようではいけませんね。基本的学習習慣の定着の指導も極めて大切です。
グループ活動においても,話し合いが進まない(話をしていない)ということもあります。これではグループにした意味がないし,活動も停滞してしまいます。グループ活動がいいのか,ペア学習がいいのか,学び合い(協調)の活動においては,さまざまな工夫をしてほしいと思います。
by tan230 | 2007-06-25 19:32 | 教育
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